PPIH、中京圏のピアゴ4店舗を「ロビン・フッド」に転換

1カ月で愛知・岐阜・静岡・三重を一挙リニューアル

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)は、新業態「驚楽の殿堂 ロビン・フッド」の多店舗展開を本格化する。2026年4月24日に愛知県の甚目寺店で第1号店を開業した後、中京エリアのピアゴ4店舗を5月29日から順次同フォーマットへ転換することを発表した。

転換対象は、ピアゴ豊川店(愛知県豊川市)とピアゴ笠松店(岐阜県羽島郡)が2026年5月29日、ピアゴ香貫店(静岡県沼津市)が6月26日、ピアゴ久保田店(三重県四日市市)が6月30日のオープンを予定している。約1カ月という短期間に4県をカバーする広域転換であり、商圏内シェアの早期確保を意図した布陣といえる。

「集客」と「収益」を分離・融合したハイブリッドモデル

「ロビン・フッド」のビジネスモデルの核心は、「集客」と「収益」の役割を明確に分離・融合した点にある。ユニーが培ってきた生鮮食品の調達力を日常的な来店頻度の確保に活用しつつ、非食品売場での高い利益率によって収益を担保する設計となっている。非食品売場の規模は一般的なスーパーの約3倍以上とされ、エンターテインメント、ワンマイル、ウェルネス、ビューティー、デイリーグッズという5テーマで構成される。生鮮目的で来店した顧客を利益率の高い非食品エリアへ自然に誘導するクロスマーチャンダイジングが、収益モデルの肝である。

タイパ需要を取り込む独自PB戦略

独自プライベートブランド(PB)も同業態の差別化軸だ。「1推し、1キャッチ」ルールのもと、〈安〉〈得〉〈速〉〈楽〉の4カテゴリーに視覚的に分類し、消費者が迷わず選べるパッケージデザインを採用している。〈安〉は標準41本入りの大容量あらびきウインナーに代表される低価格訴求、〈速〉はトマトを加えるだけで約15分で完成するミネストローネ用商品など、共働き世帯のタイムパフォーマンス需要を精緻に取り込む。惣菜・生鮮でも約60品目の時短・簡便商品を展開し、カット野菜等の品揃えは通常店舗比1.5倍に拡充している。

次世代収益モデルの実証実験として注目

PPIHにとって、ユニーの地盤である中京圏でのドミナント転換は次世代収益モデルの実証実験でもある。従来のGMSが抱える「集客力はあるが利益率が低い」という構造問題に対し、食品と非食品の利益構造を再定義するこのフォーマットが中京圏の消費者に受け入れられるかどうか、5月末以降の推移が注目される。

info@retail-spy.com
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