はるやまホールディングス、2026年3月期は一転赤字へ 売上不振が直撃し、最終赤字は9.8億円に拡大

スーツ販売大手のはるやまホールディングス(証券コード:7416)が2026年3月25日、2026年3月期(2025年4月〜2026年3月)の通期連結業績予想を大幅に下方修正したことを発表した。書き入れ時である第4四半期の売上不振により本業が赤字に転落したほか、特別損失として減損損失を計上したことで、純損益は従来予想の黒字から一転、大幅な赤字見通しとなった。

売上高・利益ともに前回予想を大きく割り込む

今回の修正で最も注目されるのは、本業の収益力を示す営業損益と経常損益の大幅な悪化だ。 2025年5月15日に公表された従来予想では、経常利益は10億円(1,000百万円)の黒字を見込んでいた。しかし今回の修正では4億6,000万円(460百万円)の赤字に転落する見通しとなった(前期実績は9億6,000万円の黒字)。

売上高も従来予想の375億円から345億円へと8.0%の下方修正。前期(2025年3月期)の実績361億円を下回り、対前期比でも4.5%の減収が見込まれている。 営業利益は従来の6億3,000万円(630百万円)の黒字から8億5,000万円(850百万円)の赤字へ。すべての利益指標が従来予想の黒字から赤字へと転じる厳しい結果となった。

売上不振に加え、減損損失の計上が最終赤字を拡大

今回の業績悪化の直接的な引き金となったのは、主力商品の需要が高まる最終四半期(1月〜3月)の売上が想定を下回ったことだ。 さらに同日、「特別損失(減損損失)の計上及び通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」も発表。収益性の低下がみられた一部店舗の固定資産に関して、第4四半期に3億1,000万円の減損損失を計上する見込みとなった。

本業の営業赤字化に加え、この特別損失が下押し圧力となり、当期純損益は従来予想の5億円(500百万円)の黒字から9億8,000万円(980百万円)の赤字へと大幅に修正された。近年、紳士服・スーツ市場ではテレワークの定着やカジュアル化による需要変化が続いており、こうした環境変化を踏まえた店舗網の収益性見直しが急務となっている。

アパレル・紳士服業界への影響は?

はるやまHDは「はるやま」「P.S.FA(パーフェクトスーツファクトリー)」などのブランドを展開する紳士服チェーンの大手だ。スーツ業界はコロナ禍以降、需要構造の変化に直面しており、青山商事やAOKIホールディングスなど競合他社も業態転換を迫られてきた。

今回の業績修正は、業界全体に漂う構造的な課題を改めて浮き彫りにしたといえる。特に実店舗を多数抱えるビジネスモデルにおいては、固定費の重さと店舗資産の棄損リスクが依然として大きな課題として残っている。

info@retail-spy.com
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